
原状回復の鍵
しかし、資産価値の維持という点からは、定期借地権付きマンションはやめておくべきです。
というのも、土地の価格という残るものがありませんから、価値は50年後に向けてゼロに向かつていくからです。
これは、理屈の上でもそうですし、中古を買おうという人からするとなおさらです。
おそらく、30年を経過して、定期借地権の残りの期間が20年を切ってくると、この物件を買おうという人は出てこないでしょう。
となると、賃貸に回して、時間をかけて少しずつ資金を回収するということはできますが、売却は事実上不可能、つまり、資産価値はゼロに等しいと極論できます。
また、定期借地の満期が到来すると建物が壊され、なくなることが分かっていますから、おそらく、残り15年とか10年になってくると、共用部分の手入れが行き届かなくなります。
そんなところにおカネをかけても意味がないからです。
定期借地権の制度が日本に誕生して20年くらいなので、私が考えているようなことが本当に起きるのかどうか、あと10年から20年くらい経たないと分かりません。
ただ、資産価値を維持するということだけから考えると、あまり得策ではないように思えます。
マンションの見つけかたインターネットを見ていると、新築マンションの広告がやたら目につきます。
新聞に入ってくる折り込みチラシも、新築のものはカラーで、大きくて、立派です。
なぜか?前章の冒頭でも触れましたが、新築マンションは業者の利益率が高い上、広告宣伝費の予算が充分にとってありますから、みなさんがすぐに気付くような目立つ広告を、バシバシ打つことができるのです。
業者の側でチラシにカネをかけていますから、それを見て、新築の分譲マンションに住んでみたいと思ってしまう人は多いでしょう。
新しいものが好きなのはみな同じですから、家についても、新築のほうがいいに決まっているという気持ちも分かります。
新築の分譲マンションでは資産の価値を30年間守れないと言うつもりはありません。
しかし、新築マンションの購入を検討する際には、近隣の中古マンションのチェックを忘れないようにしましょう。
その上で、価格の差を加味しても新築のほうがいいというのであれば、それはそれでひとつの考えかたです。
一方、新築マンションとの価格差を見て、中古マンションにしてみようと思い直す人もいるでしょう。
あるいは、もともと、新築マンションは割高と見ぬいて、あるいは、資産価値を守る上で不利だと思って、はなから中古マンションしか探していない人もいるかもしれません。
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